鳥取県の三朝温泉にある「喫茶サンテ」にて、「神の食卓」を堪能してきました。
場所は三朝温泉「ふるさと健康むら」内にあります。県道273号線から三朝温泉病院前で南に曲がり橋を渡った所で、三朝温泉観光案内所からは徒歩10分ほどの場所。
外観
川沿いに建つ3つの建物のうちの一つが喫茶サンテ。あとの二つの建物は「陶芸工房」「織物工房」でそれぞれ陶芸・織物の体験ができるようです。
いかにも公共施設、といった感じの建物。
駐車場は建物の裏の広い芝生のその奥にあります。橋を渡ってそのまま直進すると、案内の看板があるのでそれに従えばたどり着けます。かなりの広さ。その分、お店までは少し距離があります。
ちなみにこの広い芝生は、鳥取県発祥のスポーツ「グラウンド・ゴルフ」場となっています。
店内
店内入って左手前側が喫茶コーナーとなっていて、テーブル席が並んでいます。店内禁煙。
建物内のその他は、陶芸品や織物など三朝温泉の特産物を販売するスペースとなっています。物産館の一部に食事スペースがあるというイメージ。
三朝温泉のゆるキャラ「湯けむり怪獣 ミササラドン」グッズもありました。
メニュー
名物「神の食卓」。ご飯と味噌汁に納豆と豆腐、漬物がついた定食です。栃の実珈琲がついた「神のランチ」もあります。
見づらい写真ですが、「神の食卓」は米は三朝米、納豆、豆腐は神倉大豆(かんのくらだいず)、茶碗は白狼焼(はくろうやき)と、三朝の特産物が使用されています。
特に神倉大豆は、三朝町の神倉地域でしか取れない地大豆で、通常よりイソフラボンが約1.5~2倍を含むということで注目されているそうです。だから「神の食卓」というメニュー名になっているのだと思われます。
こちらも三朝名物、元祖ラードン麺。世界屈指のラジウム温泉(ラドン温泉)にちなんで作られたご当地メニューです。「元祖」の読みを「がんそ」ではなく、「げんそ=元素」としているのはシャレだと思いますが、分かりづらいですね。
うどん・そば・ピラフといった軽食食事メニュー。
ドリンクメニュー。
栃餅ぜんざい。栃餅も名物のようです。
神倉大豆を使ったどら焼きにドリンクをセットにした神の笑みセット。
神の食卓(540円)
朝食の構成としては申し分のない「神の食卓」。神倉大豆を使った豆腐「神のはな」は固めで味がしっかりとしています。
そして納豆「神のつぶ」。粒が通常より若干大きく、やわらかめです。たれとからしを入れてよくかき混ぜ、ご飯にかけてわしゃわしゃとかっ込みます。ご飯も水分少なめな感じで好み。食べ放題ということで、納豆とご飯をおかわりしました。
ちなみに後で思ったのですが「納豆ごはんおかわり自由」って表記は少しわかりづらいですね。納豆とご飯がおかわり自由なのはわかりますが、もしかしたら味噌汁もおかわり自由なのかもしれません。
元祖ラードン麺 並(450円)
そして、三朝温泉ラードン麺。温泉マークとゆるキャラ「ミササラドン」があしらわれた器が可愛らしい。麺と具材の豚肉、メンマ、ネギを、器の底に入ったタレで良くかき混ぜて食べる混ぜ麺です。
ちなみにこのラードン麺ですが、何をもってラードン麺と定義するのか、みたいな情報はあまりなくて、この地域でもあまり推している感じはありません。新メニューを作ったはいいけどあまり反響がないのでトーンダウンしてしまっているのかもしれませんが、何店かでメニューとして存在している以上は、反響がなくても観光ガイドに載せたりして推し続けて欲しいものです。(*九州地方には「ラーどん」というラーメンとうどんを合体させたような、また別の食べ物が存在する模様です)
話がそれましたが、ラードン麺と共に運ばれてきたのは、酢・ラー油・コショウのセット。これらを使って好みの味に仕上げます。店員さんが丁寧に説明してくれました。
豚骨ベースのタレで、ラー油多めのピリ辛な感じで食べるといい感じです。
その他
「神の食卓」で使われている「神のつぶ」(納豆)、「神のはな」(豆腐)、そして神倉大豆で作った豆乳「神のしずく」は販売もしていて購入することも出来ます。
しかし冷蔵庫に「神のつぶ」「神のはな」「神のしずく」がたくさん入っているのを誰かに見られたら、なにかヤバい宗教に関わっているのかと勘違いされてしまうような気もしますが、きっと考え過ぎですね。
一応は「神倉」地域は神様がおられる場所という言い伝えがあるそうなので、「神」推しもありなのかもしれません。
まとめ
高級な納豆が食べ放題で納豆好きにはたまらないお店ですが一つ問題が。
お店は小さなカウンターキッチンのような場所で料理を作っているのですが、明らかに店員さん一人のワンオペ状態。訪れたときはほぼ満席で、店が全然回っていませんでした。
そのため、注文を聞かれるまでにも料理が出てくるまでにもかなり待たされました。最初はどうなってんだ?とピリついた感じになるのですが、見るからにワンオペで、店員さんはせっせと働いているのに全然回っておらず、洗われずにカウンターにうず高く積まれたままの食器などを見ていると、「何にも言えねぇ」気持ちになっておとなしく待とうという気にならざるを得ません。
他のお客さんも同様で、席に着くとしばらくは険しい顔でキョロキョロと周囲を見回すのですが、ふと何かに気付いて急に悟った顔となり、覚悟を決めたかのようにどっしりと腰を落ち着けてしまう感じでした。とはいえ、みな背中で店内の状況を必死に読み取ろうとしていて、もう少しで一品出来上がるはずだから今声をかけるのはまずいとか、まだあのお客さんの注文を取っていないはずだから支払いに立つのは少し待とう、みたいな気配が感じられます。まるで剣豪同士の真剣勝負のような緊迫感がありました。
メニュー紹介の所で、納豆とご飯をおかわりしたと軽く書きましたが、実際は斬るか斬られるかくらいの決死の覚悟で注文しています。待っている間に豆乳でも買って飲んでみるか、とも思ったのですが、店員さんは喫茶コーナーだけでなく物産館全体をワンオペでやっているので、レジで豆乳を買おうとしようものなら店員さんの料理を作る手を止めることになり、ひいては食事を待っている他のお客さんの迷惑になるので自重しました。
ある意味で優しい世界ですが、あのヒリヒリと張り詰めた空気感を観光地で味わいたい人はあまりいないかと。納豆食べ放題を堪能したい人は混雑時ではなく、空いていそうな時間帯に訪れることをお勧めします。納豆自体はすごくおいしいです。
喫茶サンテ
住所: 鳥取県東伯郡三朝町大字横手15 三朝温泉「ふるさと健康むら」内
営業時間:9:00~17:00
定休日:火曜
駐車場あり/店内禁煙