きび六

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紅葉もアートも!異世界感が漂う【曹源寺】@中区円山

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中区円山にある紅葉の名所「曹源寺」に行ってきました。

 

場所は市内中心から西大寺方面へ向かう岡山牛窓線(県道28号)を交差点「曹源寺口」で北に向かった所。操山の南側にあります。

 

 

曹源寺は岡山藩主池田家の菩提寺で、西日本屈指ともいわれる禅寺でもあります。

 

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「曹源寺口」の交差点からまっすぐに伸びる参道。左上に見える三重塔も曹源寺のものです。

 

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駐車場もあります。いくつかありますがイベントや紅葉などのシーズン以外であれば、正門前の15台のスペースに余裕で停められると思います。参道以外の周辺の道は狭いので要注意。

 

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こちらが正門。「曹源寺美術展 禅と備前Ⅲ 知足」というアートイベントも開催中のようです。

 

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正門から参道方面を見た所。松並木になっています。

 

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正門をくぐって境内へ。正面に見えるのは山門でその奥が本堂です。ちらほらと紅葉が見えますが、思っていたよりも少なくて一瞬あれ?となりました。

 

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ですが視線を右に移すと見事な紅葉が。こちらは方丈や庭園へと続く道です。

 

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そしてところどころにアート作品が展示されています。左に見える作品は赤井夕希子「積器」。緑の苔と紅葉、降り注ぐ光でいい雰囲気です。

 

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奥に見えるのが山門です。手前の赤い作品は梶浦徳雄「赤い空間(大)」。

 

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本堂へ続く道へ戻り、手水鉢の所へ。水の中に見えるのはアート作品で、加藤直樹「nwf 1906」。

 

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少し進んで振り返った所。放生池(ほうじょうち)に架かる橋から参道まで一直線に続いていて気持ちがいい。

 

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山門の前にあった作品は、岡部玄「遠い滝」。言われてみれば滝っぽい。

 

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山門の下から参道方面を見たところ。かなり立派な山門で柱が何本も並んでいます。

 

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そして本堂方面。山門を抜けると目の前に一面の紅葉がぱっと広がります。なかなかうまい演出。

 

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頭上を覆う紅葉が光をピンク色に変えて、この辺り一帯は幻想的で不思議な空間になっています。地面までピンク。作品は森和彦「贔屓還る」。

 

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同じような写真をバシャバシャと撮ってしまいますが、この場所は良いです。しばらく離れられませんでした。

 

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本堂。曹源寺は1698年創建ですが、この本堂は1824年に再建されたもの。木造建築物としては県下最大規模だそう。火灯窓(かとうまど)が印象的です。

 

この本堂の裏手の石段を上ったところに、岡山藩主池田家の歴代藩主の墓所があるようです。「岡山藩主池田家墓所」として国指定の史跡となっています。

 

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本堂を右に向かい、庭園方面へ。屋根のこの部分はなんて言うんでしょうか?のし瓦?いかにも歴史がありそうです。

 

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庭園入り口付近には浴室がありました。曹源寺は禅寺で、実際に多くの者がこのお寺で修業しているそうなので実際に使われているはずです。中はどんな感じなのか気になります。扉を開けると、意外と現代的なユニットバスだったりするのかもしれません。

 

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その隣には蔵が並んでいます。扉が開いているので中の様子がうかがえますが、ざっと見た感じ、かなり使い込まれている現役感がありました。毎日、何かを出し入れしてそうです。

 

ところで、この曹源寺は、ほとんどの修行者が外国人という一部では有名なお寺。境内でも時おり修行者姿の外国人の方を見かけます。なんでも住職が世界中を回って教えを説き、その教えを聞いた人たちが修行にやってくるようになったからだそうです。

 

お寺の公式ページ?も英語のみで、日本語情報は一切なしと不思議な世界観を醸し出しています。

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こちらが庭園へと続く小径。「庭園拝観料」(大人100円、小人50円)が必要で、このポストに料金を入れます。

 

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小径を抜けると現れる庭園。「池泉回遊式庭園(ちせんかいゆうしきていえん)」という形式で、絶外(ぜつがい)和尚と津田永忠による造営です。

 

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庭園の一角にはたくさんの柱で支えられた大きな枝垂れ桜。咲いたら見事そうです。

 

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庭園の反対側には表書院。こちらでもアート展をやっているそうなので行ってみます。

 

ちなみにこの書院の隣は修行者の食堂のようで、お昼時には外国のバックパッカー用のゲストハウスのキッチンみたいな匂いが漂っていて可笑しかったです。きっとエキゾチックで美味しい料理が出ているんだろうなと。

 

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書院に向かう途中には作品「線状文器」(平川忠)。緑の苔に映えています。

 

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靴を脱いで書院の中に。作品も気になりますが、その前に建物自体もじっくり鑑賞したくなるような良いつくりです。こちらは床の間。

 

床の間に飾られた作品は左から金重愫(かねしげまこと)「備前三角花入」「緋襷三角花入」「鉄絵三角花入」。右の書院障子の前の作品は金重有「伊部花入」。

 

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床の間の隣の床脇。下にある作品は七搦綾乃「rainbows edge Ⅶ」、違い棚の作品は左から金重有邦「伊部花入」「伊部水指」、梶浦徳雄「赤い空間(小)」、金重有邦「玄盌」。意外といい感じに収まっています。

 

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そしてその隣が、しばたゆり「三十三段重」「お椀33」。そびえ立つお重に圧倒されます。

 

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下のお椀はそれに合わせて33個並べたのではなく、よく見るとつながっています。

 

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ふたを開けるときはこんな感じ。面白いですね。

 

まとめ

境内に入った瞬間はあまり紅葉が見られず、来る時期を間違えたかな?と不安を覚えながら先に進むと、その奥に見事な紅葉の世界が広がっているという、なかなか気分を盛り上げてくれる演出。

 

境内も禅寺らしいシンプルながら洗練された佇まいで、気持ちが引き締まります。外国人修行者の方に日本語であいさつされたりして、異世界感も。

 

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今回は紅葉を見にやってきましたが、いつ来ても素敵な景色が広がっているので、季節関係なく気が向いたら訪れることをお勧めします。写真は以前7月に訪れた際のもの。緑が鮮やかです。

 

たまたまやっていたアート展ですが、この禅寺の雰囲気に合った良いイベントで楽しめました。こういう渋い取り組みを今後もどんどんやっていってほしいですね。

 

見逃しただけかもしれませんが境内案内図があると良かったです。あと、日本語のウェブサイトも。

 

 

曹源寺

住所:岡山市中区円山1069

駐車場あり/庭園のみ要拝観料

 

 

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