アートの島・直島には、地中美術館、ベネッセハウスミュージアム、李禹煥美術館など、安藤忠雄が手掛けた建物が数多くあり、安藤建築好きの人には堪らない場所です。
そんな安藤忠雄の、直島での活動の歴史を知ることができる「ANDO MUSEUM」に行ってきました。
外観
場所は、「家プロジェクト」が展開されている直島・本村地区。うっかりすると通り過ぎてしまいそうな、周囲に溶け込んだ普通の古民家です。
塀の模様が特徴的です。
門をくぐるとミュージアムの全貌が見えますが、ちょっと小綺麗な古民家と行った感じで安藤忠雄らしくありません。彼の建築はコンクリートが特徴ですよね。建物自体もそれほど大きくはありません。
しかし、窓のあたりをよく見るとコンクリートが見えます。この建物は、築百年の古民家の中にコンクリート構造物を入れ子状に組み込んでいて、古民家が並ぶ本村地区の景観に配慮しているそうです。
館内
館内は残念ながら撮影禁止。
館内はコンクリートの空間が広がっていますが、木造の屋根や柱が見えて不思議な感じがします。館内には照明が無いようですが、大きな窓があるわけでもないのに、充分な明るさがあり、感心します。自然光がコンクリート空間に生み出す光と影のコントラストが、深みのある静寂な印象を与えます。
階段を降りると小さな地下室もあります。これはどういう目的のものなんでしょうか。瞑想でもするためなんでしょうかね。ここも地下ですが光が差し込んでいます。
庭にあるこの突起の部分から、光を取り込んでいるようです。
直島の建築物のドローイングや建設風景などの展示物も興味深いです。この落書きのようなドローイングからあの建物が生まれたのか、と考えると不思議な気がします。
直島だけでなく、他の建築物に関する展示もありました。面白かったのは彼の代表作である「光の教会」と「住吉の長屋」の模型。写真では見たことがあったのですが、こうやって立体で見ると、写真ではわからなかったことが色々分かります。ついつい、色んな角度から眺めてしまいました。
まとめ
古民家サイズなので、それほど鑑賞時間はかかりませんが、かなり見応えのあるミュージアムです。建築好きや、直島で安藤建築に興味が芽生えた人には是非訪れて欲しいスポットです。
ANDO MUSEUM
開館時間: 10:00 〜 16:30(最終入館16:00)
休館日: 月曜日(月曜祝日の場合は開館、翌日休館)
鑑賞料金: 510円(15歳以下無料)