倉敷市玉島にある「中華料理 廣珍」に行って来ました。
場所は玉島港の近く、清心商店街の中にあります。新倉敷駅からだと、駅と玉島を結ぶ良寛通り(県道41号)を通って車で10分弱。
「中華料理 廣珍」は、昭和34年(1959年)開業の老舗の町中華。現在はその他、玉島でラーメン屋「麺や廣」、中華デリ「コウチンデリカ」、すし・うどん・和食の「あずまや 玉島店」、そして倉敷市平田にタンメン屋「倉敷タンメン廣」を運営しています。
外観
近くに駅があるわけでもないのに、突然現れる立派なアーケードの商店街。この商店街「清心商店街」の中にお店はあります。
そしてこれがそのお店。この界隈は、ただでさえ、来る途中にどこかで間違えてタイムマシンにでも乗ってしまったのか?と錯覚してしまうような、昭和な雰囲気を残しているのですが、その錯覚が確信に変わってしまいそうなレトロな外観。もはや過去にタイムスリップしたというよりは、夢の中にいる様な気分になります。
ショーケースには食品サンプル。
ガラス越しに見える中の様子も雰囲気があります。
駐車場は良寛通りとは反対側の商店街入り口付近にあります。お店専用で20台分、その他に商店街の駐車場もあります。
ちなみに商店街内は車両通行禁止となっています。実際には商店街内にたくさん車が停められていましたが、それがなぜなのかは謎です。
店内
店内は結構広く、たくさんテーブル席が並んでいます。赤と黒のテーブルと椅子、アール加工の施された壁、中華風の飾り付けと、凝った造りの内装です。
よく見れば天井も格子状。
こちらは先ほど外から見えていた窓側のスペース。店内禁煙。
入ってすぐ左にはこんなスペースがあって…
2階へつながる階段に続いています。
2階は、宴会などに使える座敷になっているようです。円卓は回転しそうです。
レジ付近では、お店の烏龍茶や杏仁酥(あんにんすう)、特製ラー油などの販売もしています。店内禁煙。
店内Wi-Fiあり。なかなかの速度が出ています。
メニュー
ラーメンなどの麺類やチャーハンなどのご飯物メニュー。麺類では「大麺(おーめん)」というのが人気メニューらしいです。
春巻きなどの点心、唐揚げなどの揚げ物、スープ類のメニュー。「大皿餃子」は21個入りです。
エビチリや酢豚、ニラレバなどの町中華の定番とサラダのメニュー。
デザートメニューと宴会のコースメニュー。デザートの「ハリネズミ」が気になります。
セットメニューもあり。どれもお得感があります。
こちらは季節限定メニュー。チーズチリソース餃子なんて言うのもあります。
日祝以外は、ランチもやっています。カキフライ定食が750円は、お得感がありますね。無料でドリンクバーやランチバイキングをやっているようです。
ソフトクリームメニュー。
ドリンクメニュー。倉敷ではここだけという甕汲みの生紹興酒が売りだそうです。それをソーダで割ったドラゴンハイボールも美味しそう。
また、玉島の地酒「燦然(さんぜん)」も飲めます。その他、オードブルなどのテイクアウトメニューもあり、この時期は「おせち料理」の予約も受け付けていました。
こちらは卓上の調味料たち。左の「廣珍特製ラー油」は先ほど紹介したように、販売もしている店自慢の調味料のようです。
牡蠣大麺(930円)
季節限定メニューの牡蠣大麺(おおめん)。「大麺」というのはこのお店独自の呼び方のようですが、カキの他に、たっぷりの野菜やイカ、卵が入っていて、見た感じはチャンポンやタンメンの様な感じです。
麺はやや太め。あっさりとしたスープは、野菜の旨味に牡蠣のエキスが加わって、ずっと飲んでいたいような味わいです。
系列店の「倉敷タンメン廣」は、この大麺をアレンジしたものをメインで出しているようですが、それも分かるような美味しさ。いわゆる普通のラーメンとも違って、これはこれで定期的に食べたくなる味。人気なのも納得です。
麻婆丼(760円)
こちらは廣珍名物の麻婆丼。辛さを1~3辛から選択でき、今回は2辛を選びました。
そして、同時にアカ山椒(花椒(ホワジャオ))とアオ山椒(藤椒(タンジャオ))も用意されます。痺れのアカ山椒と香りのアオ山椒を、好みに応じて足せるというエンタメ感ある演出です。
麻婆は一口食べた時にはそうでもなかったのですが、後から結構な辛さがやってきました。よく見ると唐辛子も2本入っています。そして、少し色の濃い部分がさらに辛い。マーもラーも一気にやって来て、一緒についてきた優しい味のスープのありがたさが沁みます。
辛いのは辛いのですが、でも旨い。ただ辛いのではなく、色々な香辛料の風味が引き出されていて、後をひく旨さです。せっかくなので、アカ山椒、アオ山椒を少し入れてみましたが、フレッシュな香りと痺れが追加されてこれまた良い。1辛にして、これらを存分に楽しむのもアリかもしれません。
まとめ
嘘みたいにレトロな外観と雰囲気を持った昔ながらの町中華屋さん。訪れたのは夕食にはまだ早い17時少し過ぎでしたが、次から次と嘘みたいにぞろぞろとお客さんがやってきます。
店のサイズの割には店員さんも多く、ベテランの店員さんたちがきびきびと働く様子や、和気あいあいとしたお客さんたちの様子を見ていたら、これは現実世界なのか?と疑いたくなるような、どこか浮世離れした世界に思えてきました。あとから考えてもあれは夢だったのでは?とキツネにつままれたような気分が残っています。
古き良き時代の町中華といった感じですが、意外と手広くお店を出していたり、麻辣ブームにちゃんと乗っかっていたり、工夫されたおせちの販売なども行っていたりして、しっかりと時代と共にアップデートしていっている事も窺えます。テーブルに仕切りを設けるなどコロナ対応も万全。だからこそ、これまでやってこれたのでしょうね。今後もこの雰囲気を維持しながら続けていって欲しいお店です。
中国料理 廣珍
住所:倉敷市玉島中央町3丁目12−13
営業時間:11:00~14:00
営業時間:17:00~21:00
定休日:水曜
駐車場あり/禁煙/Wi-Fiあり