タイのスワンナプーム国際空港で、タイ国内で使えるプリペイドのsimカードを購入したので、その方法と使用感を紹介したいと思います。使用端末はauの「HUAWEI nova 2 HWV31」。
SIMロックの解除と実装周波数帯の確認
au端末はロックがかかっていて、そのままでは他社のSIMカードは使えないので、simロックを解除する必要があります。
SIMロック解除可能か確認
まずは、auの下記サイトでsimロックが解除できるか確認します。
SIMロック解除が可能なau携帯電話などの実装周波数帯一覧 | スマートフォン・携帯電話をご利用の方 | au
一覧にnova 2があるのでSIMロックの解除は可能ということがわかります。
実装周波数帯の確認
ついでに実装している周波数帯も同ページで確認できます。下記の表にまとめました。
LTE | 3G(W-CDMA) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 8 | 19 | 18/26 | 19 | Ⅰ | Ⅵ/XIX | Ⅷ | |
nova 2 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
SIMロックの解除
下記サイトからMy auにアクセスして、SIMロック解除の手続きを行います。ちなみに最初の「機器を選択」画面でも、SIMロック解除可否が確認できます。
*SIMロック解除可能な機種でも、分割払いで購入日から101日以上経過していない等、条件によっては解除できない場合があります。
サイトの指示に従って、ロック解除を行います。
「本体設定」→「端末情報」→「ステータス」→「SIMカードの状態」→「SIMロックの状態」で、こんな状態になっていればいいみたいです。正式にはau以外のSIMカードで起動することでSIMロックの解除となるようです。ちゃんとロックが解除されたか確認したい場合は、他の通信キャリアやMVNO業者を使っている人にSIMカードを借りて、一時的に入れ替えて確認してみてください。
auの店舗でもSIMロックの解除をしてもらえますが、手数料3,000円が必要なので、待ち時間なども考えると自分でやったほうが良いですね。簡単ですし。
ただ、自分でやる場合にも、9:00~21:30以外の時間帯は解除できないというauの謎の嫌がらせがあるので、気をつけたい所。
タイの通信事情を確認
SIMロックを解除したので、あとは現地でSIMカードを入れ替えるだけ、だったらいいのですが、現地で売っているSIMカードが、自分の持っているスマホで使えるかを確認する必要があります。
通信会社を選択
タイには主要な通信キャリアとして、AIS、dtac、True Moveの三社があります。ネットを見ていると、この三社の中では現時点ではAISが強いようです。というわけでキャリアはAISを使うことにします。
AISの使用周波数帯を確認
下記サイトでAISの使用周波数帯を確認。
3G(W-CDMA)は公式サイトからは分かりませんでしたが、ネットで見つかった情報を元に表にまとめました。
LTE | 3G(W-CDMA) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 8 | 19 | 18/26 | 19 | Ⅰ | Ⅵ/XIX | Ⅷ | |
AIS | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
nova 2でAISのSIMカードが使えるか確認
nova2とAISの情報を統合したのが下記の表。AISで使用しているすべての周波数がnova 2で使えることがわかります。というわけで、AISのプリペイドSIMカードを購入すれば現地で使えそうです。
LTE | 3G(W-CDMA) | ||||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|---|
1 | 3 | 8 | 19 | 18/26 | 19 | Ⅰ | Ⅵ/XIX | Ⅷ | |
nova 2 | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
AIS | ○ | ○ | ○ | ○ | ○ |
現地空港でSIMカードを購入
タイのスワンナプーム国際空港に到着後、入国審査を経て荷物受け取り場へ。
荷物受け取りの17番ターンテーブル付近にAISのSim販売窓口を発見。早朝4時の到着でしたが営業中のようです。手続きに向かいました。
窓口では3人ほどの女性店員がいて、近づくと料金プランが書かれたメニューを手渡されました。メニューには使用日数別のプランが記載されています。詳細は忘れてしまいましたが、7日間、15日間などがあったと思います。確か7日間のプランは2種類あったのですが、電話やSMSを使える金額分の違いだけだったので安い方のプランにすることにしました。
店員さんにプランを指差すと、パスポートの提示を求められ、それが終わるとスマホを渡すよう促されました。スマホを渡すと店員さんがスマホカバーを外し、SIMカードを入れ替え設定をしてくれます。途中、再起動や何やらでパスワードを入れる必要がある時は、入力するよう返してきます。パスワードを入れて再度渡すと引き続き作業を続けるという感じ。
当然、他にも並んでいる人がいるのですが、店員さんが何台ものスマホを預かり、同時進行で設定をしていてなかなか見事な仕事っぷり。無愛想ではあるのですが、どのスマホが誰のかちゃんと把握して、パスワード解除のために相手に無言でスマホを突き出したり、元のSIMカードを管理したり、なかなか高度なことをしています。
しばらくすると設定が終わったようで、スマホを返され、料金(220バーツ程)を支払って手続完了です。ちなみに支払いは現金のみです。
元のauのSIMカードは、AISのパッケージと共にこんな感じで渡してくれます。
封を開けると、auのSIMカードがテープで貼り付けられています。AISのSIMカードは各種サイズに対応できるようになっているみたいですね。左のバーコードの上に書かれた「065459…」の数字がこのSIMカードの電話番号になります。
使用感
スマホを見ると何やらショートメールがたくさん来ています。英語とタイ語が入り混じっていますが、「AISへようこそ」的な初回メッセージが来ているみたいですね。無料で使えるWi-Fiの設定の案内もありますが、そこまでは必要ないだろうと特に何もしませんでした。
ネット速度
ネットは使えますが、速度を調べてみると上記の通り。遅い…。ただ使用時は少し引っかかりを感じる程度で、使えないということはありません。バンコク市内やアユタヤなどに行きましたが、どこでも使えました。
電話
電話をかける機会があったので使ってみたのですが、なぜか使えない。電話をかけてみてもコール無しですぐに切れてしまいます。スクリーンショットを見てもらうと分かるのですが、ステータスバーのアンテナも立っていない。理由は分かりませんが使えないってことであきらめました。でも、最初はSMSが来てるので、おかしいなぁと思ったのですが。
最終日に記録に残しておこうと色々スクリーンショットを撮りながら設定を見ていたら、気になる部分が。設定のモバイルネットワークの「優先ネットワークタイプ」が「4G」となっています。この部分を他の選択肢「4G/3G/2G」に変えてみたところ…
ステータスバーのアンテナマークは「4G」の文字は消えましたが、電波の強さが3になっています。どうやら使えるようになったようです。残念ながら最終日ですが。いろいろいじっているうちに設定を変えてしまっていたのか、勝手に変わったのか、原因は分かりません。
まとめ
ネット速度の遅さといい、電話の件といい、このSIMカードは3G回線を使っているのかもしれません。後でネットで調べてみると、荷物受け取りの所のAIS窓口は、回線速度が最高1Mbpsに制限されたあまり良くないプランばかりが揃えられているようです。ちなみに同行の人がSIMロック解除したauの京セラ端末TORQUE G02で申し込んでいましたが、使えないと断られていました。
このSIMカードでもそんなに不便は感じませんでしたが、入国手続終了後の到着ロビーにあるAIS窓口で販売してるSIMカードのほうが回線の速度制限もなく、値段もほとんど変わらないので、空港で購入するのなら到着ロビーの窓口で手続きをするのが良さそうです。
そしてもっと簡単そうなのが、出発前にアマゾンなどでSIMカードを購入しておくこと。何故か料金もこちらの方が安く、長いフライトの後に大勢の人に混じって慣れない英語を使いながら手続きをするよりは、時間的にも精神的も気楽です。今回の旅も実はこれを購入してから行く予定だったのですが、完全にど忘れしてしまい、空港で購入することになってしまいました。
その他 中部国際空港セントレアの海外用プリペイドSIM自販機
現地用のプリペイドSIMカードは、現地空港で購入する、出発前にアマゾンなどで購入する、の他に、日本の空港で購入する、という手もあります。
こちらは中部国際空港セントレアの3階国際線出発ロビーにある海外用プリペイドSIMの自販機です。
グローバル用、アジア用などのSIMカードを販売しています。
ただし、料金はかなり割高感があります。個人的にはあえて使うことはないかなというレベル。この自販機はその他、iPhoneのケーブルやイヤホンなども販売しています。
HUAWEI P40 Pro シルバーフロスト HUAWEI AppGalleryモデル【日本正規代理店品】 P40 Pro/Silver Frost
- 発売日: 2020/06/12
- メディア: エレクトロニクス