久米郡美咲町にあるJR西日本 津山線の駅「亀甲駅(かめのこうえき)」に行ってきました。
岡山駅から電車で1時間12分、津山駅から13分の場所にある亀甲駅は、近くに亀に似た岩、「亀甲岩(かめのこういわ)」があることからその名をつけられたました。
この駅舎は1995年、当時の亀好きの町長の意向によって亀の形に改築されたそうです。いかにもな田舎のワンマンな行政の実態が窺える素敵なエピソード。結果、成功しています。
小さな駅ですが、亀の形をしていて思わず笑みがこぼれてしまいます。よく見ると屋根は、亀の甲羅の模様がつけられています。
ちょうど亀の頭の下に送迎用の駐車場があり、2台停められます。30分間無料。
駅の入口左には縦に連なった三匹の亀の像。
別角度から。いい表情をしています。ついつい色んな角度から写真を撮りたくなってしまいます。
入り口右側にも亀。こちらは単体です。後ろに照明装置があることから、もしかして夜はライトアップしているのか?何のために?と色々疑問が渦巻いてしまいます。
入口前にはさらに黄色いレンガ「黄福レンガ」で作られたたまご型オブジェが。卵かけご飯を持った黄色い鳥です。
美咲町は「卵かけご飯」を愛好し、日本中に広めたとされるジャーナリスト岸田吟香(きしだぎんこう)の出身地で、「卵かけご飯」推しをしています。ちなみに岸田吟香は麗子像で有名な岸田劉生のお父さんでもあります。
駅舎内。待合スペースの奥は「観光物産情報展示ホール」となっています。
たくさんの黄色いハンカチが掲げられていますが、この幸福の黄色いハンカチに願い事を書いて吊るしてみましょうという趣向となっています(ハンカチ1枚百円)。
美咲町は卵かけご飯の黄色は幸せを呼ぶ色ということから「黄福」の町としても売り出しているからなんですが、卵かけご飯から幸福ってかなり強引だなぁと思わなくもないです。まぁ言ったモン勝ちの世界です。
黄福ハンカチに気を取られていましたが、ふと足元を見ると本物の亀が。驚きました。亀は何もかもを諦めたように微動だにしません。
その隣の観光案内のパンフレットが置かれた棚の上にも亀の置物。
その隣の棚の中にはたくさんの亀グッズ。もう亀まみれです。これも当時の町長のコレクションなんでしょうか?
観光物産情報展示ホールから振り返った所。左が改札、右が駅出入り口です。その間に定食屋「MICRO(みくろ)」と「まちかど図書館」があります。
改札の窓口では卵かけご飯用の醤油やせんべいなどのお土産を販売しています。
定食屋「MICRO(みくろ)」のメニュー。大盛りのお店で有名なようです。中を覗くと駅にあるとは思えない、なかなか渋い昔ながらの定食屋といった趣でした。
駅前には送迎用の駐車場の他に、このMICROのお客さん専用の駐車場もあります。
こちらは図書館。持ち出しは出来ないようですが、駅内で本を読むことが出来ます。本数の少ない路線ですが、ここさえあれば待ち時間も時間を潰せそうです。
駅では自転車のレンタルもしているようです。駅から歩いて15分ほどの卵かけご飯で有名な「食堂かめっち」に行ったり、周辺の散策をするのに利用するのもいいかもしれません。鮮やかな黄福色が印象的です。
気になったので、夜も行ってみました。駅舎の亀の目は光っていました。目の部分は時計になっているので、まぁ納得です。でもシュール。
駅舎入り口の前の亀のオブジェは残念ながらというか、当然というかライトアップはされていませんでした。ライトアップしているというクレイジーさを本当は見せつけて欲しかったんですが、残念です。
ちなみに駅舎の亀の目は片方のみ光っていました。
亀甲駅
住所:久米郡美咲町原田1757