島根県にある温泉津(ゆのつ)温泉。日本温泉協会の審査で最高評価の「オール5」をつけた「薬師湯」に行ってきました。ちなみに「オール5」評価の温泉は、中国地方ではここだけのようです。
薬師湯(湯元)
温泉津の温泉街の狭い道路を通って、薬師湯へ。レトロ調の洋風建築が目を引きます。
薬師湯の隣や少し離れたところに駐車場があります。あまり広くなく、また道路自体も狭いので結構停めるのが大変かもしれません。温泉街の手前、温泉津港にある温泉津観光案内所の駐車場に停めて、歩いて向かうという方法もあります。
窓口で料金を支払い中へ。男湯、女湯に別れた入り口ですが、中でつながっています。その奥に男湯、女湯、そして貸切の家族風呂があります。
靴を脱ぎ上がると、番台の方が、温泉の入り方を教えてくれました。番台では石鹸やタオルなどを販売しています。
温泉
脱衣場から温泉へ。奥に広い空間でその中央に縦に細長い楕円形の湯船があります。感じ方は人それぞれですが、3人くらいなら気まずくない感じで湯船に浸かれるかな、といった広さ。シャワー付きの洗い場が数個あり、シャンプー類は置いてありません。
温泉は鉄の香りがかすかにします。そしてかなり熱い。なかなか肩まで浸かれず、ゆっくりとしか動けません。数分浸かっては上がり、少し休んでから再度入るというのを繰り返すのが良い入湯方法だそうです。たしかに、長時間浸かるのは無理な感じです。
早朝7時位に訪れたのですが、先客が2名。地元の方のようで世間話をされていました。
温泉から上がりしばらくしても、体がじんわりポカポカし、汗もじわじわと出てきます。色々と効いていそうで、オール5評価というのも納得です。
2階
温泉から上がり、休憩、待合わせの場となっている2階へ。
2階はサンルームのようなスペース、個室の休憩室があり、そして何故か酸素カプセルが置いてありました。
窓際で温泉津の街並みが眺めらながら、のんびりと休憩できます。ただ、窓が開けられ、エアコンも効いていないので、湯上がりだと真夏は暑いかも。それ以外の季節は気持ち良さそうです。
屋上
さらに屋上のテラスに行くことも出来ます。こちらも真夏以外は気持ち良さそうです。テラスへの出入り口付近にはコーヒーマシンがあり、無料でコーヒーも楽しめます。
そして温泉津の町並みを見下ろす事が出来ます。なかなか古い町並みを見下ろす事ってないので、貴重な体験です。
薬師湯
営業時間: 6:00~21:00(土日祝)
営業時間: 8:00~21:00(平日)
料金: 大人 350円/子ども 200円
年中無休
駐車場有/館内禁煙
周辺観光
温泉津は世界遺産「石見銀山遺跡とその文化的景観」の一部でもあり、国の重要伝統的建造物群保存地区でもあります。湯上がりに温泉街を散策してみるのも良いです。
元湯温泉 湯治の湯 泉薬湯
薬師湯のすぐ傍にあるもう一つの外湯。1300年の歴史があるそうです。
泉薬湯
営業時間: 6:00~20:00
料金: 大人 370円/子ども 200円
年中無休
震湯ギャラリー・震湯カフェ内蔵丞(くらのじょう)(薬師湯 旧館)
薬師館の旧館で、大正時代に建てられた洋風の木造建築。建物の一部はカフェとなっていますが、ギャラリーの見学だけでも出来ます。
館内にある「震湯カフェ内蔵丞」。重厚感のあるアンティークな雰囲気の店内です。薬師湯は地震によって湧出したことから「震湯」の別名があるそうです。
震湯カフェ内蔵丞
営業時間:11:00~17:00
定休日:木曜日
浅原才市像
薬師湯とその旧館の間にある像。よく見ると角が生えているのがユーモラス。この人は浄土真宗の妙好人ということですが、いまいち何をした人か良くわかりません。軽く調べた所、仏道に専念したお坊さんじゃないけど、民間でそれくらい信心深く仏道に励んだ人、みたいです。
夜の温泉津温泉
この薬師湯のあたりは、夜もいい雰囲気です。夏は暑いので夕方に温泉に入ってから、街の雰囲気を楽しむのも良さそうです。色々写真が撮りたくなります。
旅館のがわや
今回宿泊したのは「旅館のがわや」。昔ながらの旅館といった外観ですが、中は清潔感があり、勿論温泉もあり、食事も美味しく、なかなか良かったです。部屋には気合の入った自作の周辺ガイドが置いてあったり、無料で貸切風呂が利用できたり、こういった旅館ではなかなか飲めないコーヒーを朝食後に部屋にサービスしてくれたりして、とても気配りがきいていました。
温泉津温泉街は数店、飲食店があるぐらいの賑やかとはいえない所ですが、歴史を感じさせてくれる情緒があって、のんびりと温泉に浸かりながら、日頃の疲れを癒やすには良い所でした。
ただ周りにコンビニ等はないので、旅館に篭もるつもりなら事前にお酒や必要なものは調達してから訪れるのが吉です。