徳島県美波町の日和佐地区にある「薬王寺」に行ってきました。
厄除の寺として知られる薬王寺は、行基が開基し、空海が再興した由緒正しき高野山真言宗の寺です。四国八十八箇所霊場の第二十三番札所。無料の駐車場が500台分あります。
瑜祇塔(ゆぎとう)は遠くからもよく見えます。
仁王門
中には仁王像がいます。
「鳴門秘帖」「空海の風景」の石碑
吉川英治と司馬遼太郎のそれぞれの作品の石碑がありました。この薬王寺が小説に登場しているそうです。「空海の風景」は読んだのですが、残念ながら全く記憶にありません。
女厄坂
女性の厄年の数、33段ある階段。階段の各段にはたくさんの一円玉が。厄年の人は各段に一円ずつ置いていくことで厄が落とされる、とされているそうです。
結構急な階段です。
男厄坂
続いて男厄坂。
こちらは42段。
階段を上りきって、振り返って見た景色。日和佐城から海まで一望できます。
本堂
本堂は何度か焼失していて、現在の本堂は明治41年の建立。ちなみに火災の時に本尊が自ら奥の院に飛び去り難を逃れ、復興後には飛行して戻ってきたそうです。なので、火災の後に新たに彫られたものと、戻ってきたもので本尊が二体ある事になります。
手違いで二体発注してしまって、そのミスを帳消しにするためにうまい具合に話をこしらえたのかな、とか馬鹿な想像力を発揮してしまいます。勿論そんな事はないのでしょうが。
随求塔・随求の鐘
随求塔とその手前にある随求の鐘。
この鐘は真言を唱えながら歳の数だけ鳴らすと、厄が鳴り落ちるそうです。本堂周辺を見ているときにずっと鐘の音が聞こえていて、誰かがふざけているなと思っていたのですが、これだったんですね。ということは、ご年配のグループがいるときは注意が必要です。
魚籃観音
カゴを持った観音様。
カゴの中をよく見ると大きなエビや魚が入っています。その姿がまるでムーミンママのよう。可愛らしくて気に入りました。画像検索すると、この観音を入れ墨したおじさんたちの半裸画像がたくさん出てきてギョッとします。そんなおじさんたちにも人気のようです。
男女還暦厄坂
61段。男女ともに61歳を厄年とする地域や宗派があるようです。
瑜祇塔
男女還暦厄坂を登りはじめると瑜祇塔が見えてきました。ここまでそれなりの階段を上っては来ましたが、そんなに辛くありませんでした。厄が落ちてるからなのか。
靴を脱いで中へ。
様々な展示がされています。戒壇巡り(拝観料 大人百円)もできます。
中心にある螺旋階段を登ると、周りを一望できる展望台となっています。
塔を支えているのは、4匹の亀。
門前通り
門前に気持ちいいぐらい、真っ直ぐに伸びる通り。
歩いてみるとほぼ何もなくて寂しい限り。
古い旅館などはあり、昔は賑わっていたんでしょうね。
寺の前を横切る国道55号線沿いには、道の駅をはじめ、いくつかお店が並んでいます。車社会が人の流れを変えたって事ですかね。
薬王寺
住所:徳島県海部郡美波町奥河内字寺前285-1
駐車場あり