下記の続きです。
お殿様公園
大洲城の南、大洲高校の近くにある公園。
裏に数台停められる狭い駐車スペースがあります。
旧加藤家住宅主屋
お殿様公園の名前の通り、大正から昭和にかけて大洲藩主加藤家の子孫がこの場所で暮らしていました。この建物は大正期に建てられたもので国の登録有形文化財となっています。2階の開放的なガラス障子が特徴的。残念ながら建物内は非公開です。
この建物は映画「男はつらいよ 寅次郎と殿様」で嵐寛寿郎演じる殿様の屋敷としても使用されました。
玄関内には撮影当時の渥美清、嵐寛寿郎、三木のり平のオフショット写真が展示されています。
同じく玄関にはその寅さん映画のロケ地巡りの詳細な地図が置いてあります。寅さん好きには有り難いですね。
大洲市がロケ地となった映画
大洲市は「世界の中心で、愛をさけぶ」「となり町戦争」「ぼくのおばあちゃん」「女の子ものがたり」等の映画のロケ地にもなっています。また、漫画家の松本零士は、戦時中に大洲市新谷(にいや)に疎開しており、「銀河鉄道999」はこの地で着想を得たそうです。
大洲城三の丸南隅櫓(みなみすみやぐら)
敷地内には現存する大洲城の4櫓の中ではもっとも古い櫓、南隅櫓があります(国指定重要文化財)。現在は学校のグラウンドになっていますが、この櫓の東と西は大きな堀があったそうです。
櫓内は見学可能で、1階は大洲藩主加藤家の菩提寺「如法寺(にょほうじ)」の国指定重要文化財である仏殿の修理工事に関する展示をしていました。
2階は薄暗いですが、太鼓壁や隠狭間(かくしざま)を見ることができます。
少し離れた場所からこの櫓と天守閣を眺めると、何となく当時の城郭の様子がイメージ出来てロマンを感じます。
中村修二博士顕彰碑
お殿様公園のすぐ近くにある大洲高校の前には、青色発光ダイオードの発明でノーベル物理学賞を受賞した中村修二博士の顕彰碑が立っています。
博士は小学2年から高校までをこの地で過ごし、大洲名誉市民となっています。略歴を刻んだ石碑は、今後博士が新たな業績をあげた場合等はどうするつもりなのか、気になります。
その他
小京都というよりも、昭和の街並みと行った感じの通りが多いです。
でも、特に何があるというわけでもないのに、どの通りも妙に魅力的です。
町のあちこちにかつての様子を伝えるものを展示していて、文化や歴史を重んじる土地なのかなって思いました。
***
すれ違えないほど狭いのに屋根が設けられている歩道。
裏路地の飲み屋街。何とも言えない昭和の雰囲気があります。
***
その他の見所としては、ミシュラン・グリーンガイド・ジャポンで「一つ星」に選ばれた臥龍山荘(がりゅうさんそう)があります。
また、日本三大鵜飼の肱川(ひじかわ)鵜飼や、東北の芋煮会のような河原で行う宴会「いもたき」などのイベントが季節によって行われています。これらの情報はまちの駅内の観光案内所で得ることが出来ます。
まとめ
思っていたよりも古い町並みが残っているわけではありませんでしたが、通りのあちこちに往時の面影を見つけることが出来ます。大洲城を中心に櫓や石垣があって、城下町としての空気も感じられ、なかなか楽しい散策となりました。
様々な映画やドラマの舞台にもなっているので、作品を見直してからロケ地を巡るのも楽しそうです。
徒歩で見て回れる範囲ですが、あちこちに広くはないけど無料の駐車場があるので要所要所のみを車で見て回ることも出来ます。ただその場合はあまり道が広くないので注意が必要です。