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きび六

岡山県発、地域情報を発信するブログです。

今月の本と映画と音楽(16年06月)

映画 感想文

 

 カーネギー話し方入門 D・カーネギー

カーネギー話し方入門 文庫版

カーネギー話し方入門 文庫版

 

話し方、スピーチの能力って日本だとどれぐらい必要なんだろうか。日本ではスピーチする側だけでなく、それを聞く側の土壌すら成熟していない気がする。国会を見ればよく分かる。個人的にも今現在ほぼ必要ない。

 

だからといってこの本が全く役に立たないかというとそんなことはない。スピーチを行うのに必要なテーマの決め方、テーマに沿ったトピックの収集方法、聴衆を関心を呼び起こすスピーチの始め方や終わらせ方、語り口などは、スピーチだけでなく、文章を書く場合にも使えるし、普段の会話の中でも活かすことができる。

 

でこんな文章かよと言われると辛いけど、かなり参考になる内容だった。そして、いつかスピーチをする必要が出てきた時に再度読めばいいのかなと。

 

 

 脳には妙なクセがある 池谷裕二

脳には妙なクセがある (扶桑社新書)

脳には妙なクセがある (扶桑社新書)

 

ビジネス書や自己啓発書などを読むと、書いてあることは最もだと思うのだけど、全然実行できない、体が言うことを聞かない。ということで、体に命令を与えている脳に直接働きかけるのがいいんじゃないかと思うようになった。結局、何をやっても最終的には脳に関心が行き着くんじゃないだろうか。

 

で読み始めたのがコレ。様々なトピックが語られていて脳に関する様々な研究の成果をわかりやすく教えてくれる。さらに巻末に索引や参考文献が記載されていて好感が持てる。

 

興味深かったのは「表情が乏しい人は相手の感情を読みにくい」って事。人は相手の表情を僅かに真似てみることで相手の感情を読んでいるらしい。脳にとっても身体を動かすことはとても重要なようだ。

 

 

 すべての疲労は脳が原因 梶本修身

すべての疲労は脳が原因 (集英社新書 829I)

すべての疲労は脳が原因 (集英社新書 829I)

 

疲れの原因が脳、というところじゃなくて、その対応策がとても役に立ちそう。特に今後は鳥の胸肉をガンガン食べてみることにした。イミダペプチド


 

 

良質な睡眠用の器具CPAPはちょっとビジュアル的に抵抗がある。ここには書いてなかったけど、マウスピースがいいっていう話もあるし、未来の人間は寝る時にダースベーダーみたいになってるのかと想像すると可笑しい。

 

雨が窓を叩く様子や雪が降り続ける様子のような不規則な規則性を持つものを、ずっと飽きずに見続けてしまう事があるのは、そのゆらぎに脳が癒やされているかららしい。

 

 

安全な妄想 長嶋有

安全な妄想 (河出文庫)

安全な妄想 (河出文庫)

 

エッセイ。誰も気にしないことに妙にこだわったり、一般的に良しとされている事に抗議してみたり、世間がどう思おうと俺はこう思うのだとあえて語っていくスタイルが面白い。大人はこういうこと言うと角が立つな、とか配慮してスルーするのだけど、あえて語る。子供っぽさでもあるのかもしれない。まぁでも言わないと伝わらないこともあるわけで。みんな自分を基準に物事を判断して、だいたい他の人間も同じように考えているだろうと思いがちだから。 

 

新聞に連載されたエッセイも掲載されているのだが、ちょうど東日本の震災が起きた時期を挟んでいて何故かドキドキしてしまう。そんなことが起きるとは思っていなかった世界から、そんなことが起きてしまった世界へとその日を境に切り替わる。 

 

なかでも震災当日の、町ですれ違う人々とよく目が合ったという記述が印象的。目を合わせ、互いの不安を分かち合うことで心を落ち着かせていた。言葉はないが助けあっていたと。きっと皆無意識にそんなことをしていたのだと思うが、それに気付く観察力がすごい。世の中には同じ景色を見ても何も発見しない人と色んな物を発見できる人がいる。

 

 

 

映画

 

 キングダム・オブ・ヘブン

中世のエルサレムを巡る戦い。当時にも異教徒同士で共存を図ろうとする勢力があったってことが意外だった。たかだか宗教で戦ってばかりいられないっていうのが本音なのかもしれない。

 

新国王が戦争にうって出て、予想通り無残な敗北に終わるって苦笑しかない。まるで英雄気取りの世間知らずの無邪気な若者のようだ。ラストの決死の攻防戦もただ自分たちの家族や仲間を守りたいって気持ちだけでもはや宗教なんて関係ない。いかに宗教が厄介なものかが伝わってくる。

 

だいたい史実に基づいているらしく、観た後しばらくWikipediaで十字軍関連を調べてしまった。

 

 

はやぶさ/HAYABUSA 

この題材ってよく考えると映画化するのはすごく難しい。なんせただの機械が宇宙行って帰ってきただけなので。なのではやぶさを徹底的に擬人化するか、プロジェクトX風の技術者たちの物語にするか、なのかな。

 

で、この映画は非常に中途半端。はやぶさを応援したくなるわけでもないし、技術者たちの物語も消化不良。そして主役の竹内結子がダメ。変人キャラできっと本人は悦に入って演技してたのだろうけど決定的に愛嬌がない。おかげでなんか変な人だなって思うだけで、全然感情移入できない。2時間以上ある作品で結構辛かった。

 

 

理想の恋人.com 

理想の恋人.com (字幕版)
 

ネットの出合い系サイトでの恋人探し。ネットへのポジティブっぷりが気持ちいい。日本だったら個人情報がどうのとか言って慎重になっちゃうところを、逆にネットなんだから実際に会うまでは分からないとか言っちゃって、どんどん自分を盛っていく。こういう無邪気なポジティブさ、ほんと羨ましい。

 

それから家族が仲がいいっていうのはそれだけで美しく感じてしまう。

 

 

レイジング・ブル

ボクシング映画のように見せてるけど実際はサイコパス映画にしか見えない。ロバート・デ・ニーロはこんな役をやらせたら本当にやばい。関わりたくない感が半端ない。

 

そして、同一人物とは思えないほどのボクサー時代と引退後の体型変化。オスカー取るのも納得の役作りなんだけど、ちょっとやり過ぎ感もある。

 

 

丹下左膳 百万両の壺 

丹下左膳 百万両の壺 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]

丹下左膳 百万両の壺 特別版 (初回限定生産2枚組) [DVD]

 

落語に出てきそうな話。いつもはダメな奴だがいざというときはメチャクチャ格好いいっていうのがこの映画では必要だと思うんだけど、メチャクチャ格好良くはないのが残念。そのために重要なチャンバラシーンもあんまり気合入ってない感じだし、どうしたかったんだろうとモヤモヤが残る。

 

 

告発の行方

告発の行方 (字幕版)

告発の行方 (字幕版)

 

酷いことされた後に、相手に当然の罰を与えるためにこんなことをしなければいけないというのは相当応えるだろうな。その辺りをジョディ・フォスターがうまく演じていた。

 

 

 7月24日通りのクリスマス

7月24日通りのクリスマス [DVD]

7月24日通りのクリスマス [DVD]

 

序盤のイケてない中谷美紀を見てるのがしんどかった。コミカルタッチだとしても演出がオーバーすぎてそんな奴いないだろ、と。中盤から普通の中谷美紀になって見られるようになったんだけど、映画としてはそれでも今ひとつ。だけど序盤のダメさのせいで良くなったように錯覚するからある意味演出はうまいのか。

 

舞台は長崎で、こういう地方を舞台にすると味があっていい。名所もだいたい押さえているので、ダイジェストにして観光プロモーションすれば結構いい感じになりそう。

 

 

風にそよぐ草

風にそよぐ草 (字幕版)
 

久しぶりにフランス映画を見ると、フランス語特有のボソボソ喋る感じがなんか心地よくていい。そう思いながら見ていたんだけど、内容はあんまり良く分からなかった。ちょっと調べたらロマンチックコメディーらしい。確かに笑えるはずの場面はいくつか思い当たるが、クソ真面目な人が突然ジョークを言った時のように笑っていいものかどうか戸惑いがあった。

 

フランス人はいちいち部屋がオシャレだ。

 

 

 白夜行

白夜行

白夜行

 

なんか釈然としないのは堀北真希演じる女は悪いやつだ、って事があまりクローズアップされてなくて、下手すると悲しい良いお話に仕立てられているからかな。彼女が真っ当に生きていればこんな事にはならなかった。

 

しかし執拗に昔の事件を追い続ける刑事というのはまるでストーカーのようだ。だからストーカー事件とかは後手に回りやすいのか。最後の叫びもなんか怖かった。

 

映像や雰囲気など映画らしさのある映画だった。

 

 

外事警察 その男に騙されるな

スパイ映画って日本でも作れるんだって妙に感心した。でも敵は国名を出すと問題出るから国ではなく、悪の組織になるんだろうな。テロリスト集団とか。国もどんどん協力してこういう映画たくさん作らせればいいのに。諜報活動の重要性が認知されるし、人材も集まる。組織名が映画のタイトルになっちゃうようじゃまだまだ。CIAみたいなキャッチーな組織名も欲しい所。

 

コレも映画らしい雰囲気をまとったいい映画。

 

 

さよならドビュッシー

序盤がかなりの急展開。なんでそんなに急ぐのってくらい。途中からようやく落ち着いた展開となった。で、そこからは面白かった。衝撃の真実は驚いたけど、やっぱ実写ならではの無理があるかな。ただ、それで序盤の幼少期から描くとか、やたら医者が長々と喋る場面とかせわしなかった理由はわかった。必要だったんだ。

 

あと、配役が面白かった。予算の関係なのか監督のこだわりなのかわからないけど、あまり見ない役者たちが出ているのが新鮮で、それが良い方に転んでいる。 それからピアノもいい。普段聞かないけどかぶれてピアノ曲を聞きたくなる。

 

 

激突!

激突! (字幕版)

激突! (字幕版)

 

トラックにしつこく追い回される映画。シンプルなストーリーだが、途中ガソリンスタンドやレストランのシーンを入れて緩急をつけ、単調になるのを回避しているのがうまい。

 

オーバーヒートしたバスの運転手に押すのを手伝ってくれ、と頼まれて、車から降りて手で押すのかと思ったら直接車で押したのは驚いた。車は道具なんだから多少の傷は気にしないって感じが良い。

 

トラック自体が意思を持った巨大生物のように見えて来るのがすごい。人の味を覚えてしまった熊のような巨大生物に執拗に襲われているような気分になる。

 

 

 くろねこルーシー

映画版くろねこルーシー
 

序盤と終盤の山本耕史京野ことみのくだり、必要か?と思ったけど、ドラマもあっての映画化らしいのでドラマ見てた人のために必要なのね。そんなに悪くはなかったけど、あまり猫が活躍するわけでもなく、ストーリーが見えにくかった。

 

 

サラリーマン専科

サラリーマン専科 [VHS]

サラリーマン専科 [VHS]

 

20年前の映画だがこのコメディ映画を見て今、素直に笑える人ってどれだけいるんだろう、などと思ってしまった。小さな一軒家、奥さんと子供二人、社内で上司に取り入り出世を望む男、当時の一般的な庶民の生活が今じゃ普通じゃなくなってしまった。というのは深刻に捉え過ぎだろうか。悪くなったわけじゃなく、時代が変わって多様化しただけなのかもしれないが。当時も景気悪かったはずだけどなぁ。

 

映画の中では田中邦衛が数分の出演だったけどカッコ良かった。あと加勢大周、懐かしい。

 

 

東京公園

東京公園

東京公園

 

不安を感じるキャストだったけど全然良かった。やっぱ映画は監督。青山真治シックスセンス的だったり、ゾンビ映画だったり、いろいろ面白いことをやっている。映画好きなのが伝わってくる。登場人物たちの関係性を必然性のある自然なセリフで見るものに伝えてくるところもうまいなと思わせる。

 

終盤何故か三浦春馬が吉川晃司に見えてきた。

 

 

まぼろしの邪馬台国

まぼろしの邪馬台国 [DVD]

まぼろしの邪馬台国 [DVD]

 

吉永小百合が30代を演じるのは流石に無理がある。実際に今演じているのが、何歳設定なのか分からなかった。

 

こんな強烈な個性の人だから事を成し遂げられたのだろうけど、やっぱりそこにはサポートする人がいたからこそ。サポートする人がいなければ、ただのはた迷惑な爺さんでしかなかったかもしれない。

 

 

一枚のハガキ

一枚のハガキ【DVD】

一枚のハガキ【DVD】

 

新藤兼人監督の遺作。戦争は戦場だけでなく、無関係そうな田舎でも不幸を生み出している。戦争により色々なものを失い、何もかも諦めてただ生きているように見える女が不意に見せる怒りや恨み。やはり戦争というものは綺麗事だけでは語れない。この女の役はもっと若い人がやったほうがいいんだろうが、出来る人がいないんだろうな。大竹しのぶがいつもの様に迫真の演技をしている。

 

 

オンリー・ユー

オンリー・ユー (字幕版)
 

ショートカットのマリサ・トメイが可愛い。後半の白いドレスはどうかと思うが。彼女はオスカーも獲っているしもっと人気が出ても良かったのに。役に恵まれなかったのか。とはいえ、コンスタントに映画に出てるし、アカデミー賞にノミネートもされている。

 

ストーリーの方はというと、最初の出会い以降のマリサ・トメイのロバート・ダウニーJrへの気持ちが描かれていないので、ちょっと説得力がなかった。

 

ラストで粋な計らいをする航空会社の人たち。こういう映画でたまに見られるチョイ役の人たちのちょっとした粋なアシストは良い気分にさせてくれる。

 

 

北の零年

北の零年 通常版 [DVD]

北の零年 通常版 [DVD]

 

なんか救いのない映画。もやもやする。3時間近くかけて何が言いたかったんだろう。女の一生を描きたかったのか。だとしたら随分端折っているようにも見える。

 

ラストはまるで何かのプロパガンダ映画を見ているようで思わず笑ってしまった。「同志よ、大地を耕そう」みたいな。どっかで観たような既視感のあるシーンも多い気がした。

 

まぼろしの邪馬台国」では吉永小百合の年齢設定がいくつなのか気になったけど、この映画ではあんまり気にならなかった。役柄上結婚しているからなのか。これ、深く掘り下げるとジェンダー論的なものが出てきそうなのでやめておく。

 

 


 

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